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チョコレートは犬に与えてはいけない
犬に与えてはならない食べ物として、玉ねぎの他にチョコレートがあります。ではチョコレートの中の成分が玉ねぎのアリルプロピルジスルファイドのように犬の中で特異な働きを行うのかというとそうではなく、チョコレートの成分は体内で人間と同じように作用し、同じように代謝・排泄されます。
では何故犬に良くないかと言うと、問題となる成分の代謝が犬は極端に遅いからなのです。その問題となる成分は「テオブロミン」です。
テオブロミンには血管の拡張や中枢神経の刺激などの働きがありますが、人間はこれを速やかに肝臓で代謝できるため、ほどよく作用する程度で済みます。
しかしながらテオブロミンの代謝が極めて遅い犬では、テオブロミンの体内量を半分にするまでに10時間以上かかり、テオブロミンの働きが長時間継続されることとなります。そのため、中毒症状として徐脈や興奮、痙攣などを起こしてしまいます。
摂取量が少なく目立った症状が出なかったとしても、なかなか排泄されないため二度目に食べた時に大きな中毒症状となって現れることがあるなど、非常に注意を要するのです。
犬がチョコレート中毒を起こした場合はすぐに病院へ連れていかなければなりません。特に、激しい痙攣を起こすような重度の中毒では死に至る場合が多いため、一刻も早く治療を受けさせる必要があります。
チョコレートの種類によってテオブロミンの含有量は大きく違いますので、動物病院への連絡では食べさせてしまったチョコレートの種類を伝えるようにしましょう。