たまねぎは犬に与えてはいけない

犬に食べさせてはいけない食品として、玉ねぎなどのネギ類が有名かと思います。犬を買っていらっしゃる方はご存知ですね。

では、なぜネギ類を食べさせてはいけないのかご存知でしょうか。よく玉ねぎを食べさせてしまうと貧血になる、などといいますが、ネギ類に含まれるアリルプロピルジスルファイドは犬や猫のヘモグロビンを破壊してしまうのです。

アリルプロピルジスルファイドは犬や猫のヘモグロビンを酸化させ機能を失わせることによって血液の酸素運搬能力を低下させ、溶血性貧血を引き起こします。この毒性は加熱によって失われることはないため、煮込みものやスープなどに期せずしてネギ類を含めてしまうことが起こりえるため、注意が必要です。当然ながら我々人間や、サル類などはこの毒性の影響を受けません。

基本的にこのネギ類の中毒は毒そのものを止める特効薬のような物はなく、対症療法以外に治療法はありません。品種によって中毒の重さが異なり、少量でも死んでしまうような種も存在するため十分な注意が必要なのです。

また、たまたまアリルプロピルジスルファイドの影響を受けにくい品種の犬の飼い主が「ネギ類を与えても問題ない」と吹聴する場合がありますが、真に受けてはなりません。ネギ中毒による犬の死亡事故は毎年数多く発生しているのですから。

家庭料理で特に危険なのは、カレーや肉じゃが、牛丼などです。これらは玉ねぎが入っていることを忘れて与えがちですので、十分に気をつけてください。